残留農薬

このサイトの内容について
輸入野菜からの基準値を超える残留農薬検出、有機栽培と偽っての農薬などの使用、使用禁止農薬の使用、間違った農薬の使用方法など。
農薬の使用は規制はされているもののそれを使う側のモラルによるところが大きいのは否めません。
食の安全への関心が高まる今日、私たちが口にする食品は安全でしょうか?
このサイトの内容は、あくまでいち消費者である運営者個人の視点による残留農薬の真実です。
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残留農薬の本当

農薬による死者

毎年年間1,000人が農薬が原因による死者が出ているようですが、その大部分は自殺とされています。
2000年の厚生労働省の人口動態統計によると、農薬による死者の数は合計917人、その内農薬による自殺は795人、農薬による不慮の中毒および曝露による死者は122人となっています。
このほか慢性中毒症状に悩まされている農家の人もいるようですがその数は不明です。

普通物、劇物、毒物

化学物質である農薬は、毒物及び劇物取締法によって普通物、劇物、毒物に分類されています。
その判定基準は、表のような基準で決められます。
経路 毒物基準 劇物基準
経口 LD50が50mg/kg以下 LD50が50mg/kgを超え300mg/Kg以下
経皮 LD50が200mg/Kg以下 LD50が200mg/Kgを超え1000mg/Kg以下
吸入(ガス) LC50が500ppm(4hr)以下 LC50が500ppm(4hr)を超え2,500ppm(4hr)以下
吸入(蒸気) LC50が2.0mg/L(4hr)以下 LC50が2.0mg/L(4hr)を超え10mg/L(4hr)以下
吸入(ダスト・ミスト) LC50が0.5mg/L(4hr)以下 LC50が0.5mg/L(4hr)を超え1.0mg/L(4hr)以下

LD50は急性毒性の尺度で、毒性半数致死量といい投与直後から数日以内に症状が出るとされ、対象の50%が死に至る薬物の量。
単位は体重1kg当たりの薬物量(mg/kg)で表します。
LC50は同じく急性毒性の尺度で、毒性半数致死濃度といい投与直後から数日以内に症状が出るとされ、対象の50%が死に至る空気中の薬物の濃度。
単位は、農薬では通常mg/L(ガスはppm)で表します。
吸入(LC50、1hr)は、実験動物に1時間吸入させ、50%を死亡させる薬物の濃度を示します。
表の毒物や劇物に該当しないものを普通物という。
資料によると2005年に生産された農薬は、普通物:76%、劇物:22%、毒物:2%となっており、圧倒的に普通物が多いが、まだ毒劇物も作られている。
しかし、通常の毒劇物に比べ農薬の場合、ほとんどが実際に使用する生産者への負担のほうが大きいく、農薬に関する事故のほとんどが農薬を使用する生産者に多く、その使用に関して注意が必要になる。

農薬の有効性分別中毒症状

農薬の初歩で農薬の使用目的による分類を説明していますが、もうひとつの分類方法に有効成分による分類があります。
使用目的の分類では、体への影響を説明するのは難しいため、有効成分による分類で見ていきましょう。
農薬の中毒症状は、全体的に神経系統の障害が見られるようです。
しかし、消費者である私たちが残留農薬によってこのような中毒症になることはほとんど考えられません。
考えられるのは、生産者の誤った使用法による、農薬の使用者自身に起こる中毒症でしょう。
分類 中毒症状 主な農薬
有機塩素系 神経系過剰刺激
軽症:
全身怠感、脱力感、頭痛、頭重感、めまい、嘔気、嘔吐
中等症:
不安、興奮、部分的な筋けいれん、知覚異常(舌、口唇、顔面)
重症:
意識消失、てんかん様の強直性および間代性のけいれん、肝・腎障害、呼吸抑制、 肺水腫
エンドリン、クロルベンジレート、ケルセン、ベンゾエピン、BHC、DDT
酵素阻害
呼吸器症状:気管支ぜんそく様発作
皮膚症状:露出部(顔、眼、耳など)のかぶれ(痒感、紅斑、発疹)
眼症状:結膜炎
キャプタン、ダイホルタン、フサライド、PCNB、TPN
有機リン系 コリンエステラーゼ活性阻害
軽症:
怠感、違和感、頭痛、めまい、胸部圧迫感、不安感および軽度の運動失調などの非特異的症状、嘔気、嘔吐、唾液分泌過多、多量の発汗、下痢、腹痛、軽い縮瞳
中等症:
(軽症の諸症状に加えて)縮瞳、筋線維性れん縮、歩行困難、言語障害、視力減退、徐脈
重症:
縮瞳、意識混濁、対光反射消失、全身けいれん、肺水腫、血圧上昇、失禁
アセフェート、ダイアジノン、マラソン、DDVP、MEP、MPP、クロルピリホス、ジメトエート、ダイアジノン、パラチオン、フェニトロチオン、マラチオン、EPN、EDDP、IBP
ジチオカーバメート系 酵素阻害
腎炎症状:顔面のむくみ、血尿
呼吸器症状:咽頭痛、咳、痰
皮膚症状:発疹、痒感
眼症状:結膜炎
ジラム、マンネブ、チウラム、ポリカーバメート、マンゼブ
カーバメイト系 コリンエステラーゼ活性阻害
症状は有機りん剤と同じですが、有機りん剤より速く発症および回復する。
カルバリル、ピリミカーブ、ベンチオカーブ、モリネート、IPC、アラニカルブ、オキサミル、カルボスルファン、フラチオカルブ、ベンフラカルブ、メソミル、BPMC、NAC
ピレスロイド系 神経系過剰刺激
軽症:
全身 怠感、筋れん縮、軽度の運動失調
中等症:
興奮、手足の振せん、唾液分泌過多
重症:
間代性けいれん、呼吸困難、失禁
アクリナトリン、エトフェンプロックス、シクロプロトリン、シハロトリン、シフルトリン、シペルメトリン、シラフルオフェン、テフルトリン、トラロメトリン、ビフェントリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、ペルメトリン
フェノキシ系 軽症:
咽頭痛、胸骨後部痛、胃痛、頭痛、めまい
重症:
意識混濁、筋線維性れん縮、失禁、項部強直、ケルニッヒ症候、けいれん、体温上昇、脈拍増加、血圧低下、肝・腎機能障害
皮膚粘膜症状:
皮膚障害、眼・鼻・咽頭・気管の灼熱感
2,4-D、MCPA、MCPP、MCPBエチル
ジクワット・パラコート SOD活性阻害→ SOD酵素阻害
経口摂取直後〜1日目:
嘔吐、不快感、下痢、局所刺激からくる粘膜の炎症、びらんによる口腔・咽頭・食道・胃などの痛み、ショック、意識障害
経口摂取直後から2〜3日目:
肝・腎機能障害、乏尿、黄疸
経口摂取直後から3〜10日目:
咳嗽、喀痰、呼吸困難、肺水(浮)腫、間質性肺炎、肺線維症(ジクワットでは肺線維症の報告はない)
ジクワット、パラコート

*補足
DDT、BHC、アルドリン、ディルドリン、エンドリンなどの有機塩素系農薬は幅広い殺虫力、強い薬効性、比較的低毒性であるということから殺虫剤として広く利用されてきました。
しかし、これらの有機塩素系農薬は土壌、作物、生体内で分解されにくく、動植物中に蓄積されることから食物連鎖による生体濃縮がおこり、環境汚染の原因になることが判明しました。そのため、日本ではDDT、BHC、アルドリン、ディルドリン、エンドリンの農作物への使用が禁止されています。
急性毒性よりも慢性毒性の心配があり、中枢神経障害、末梢神経障害、発がん性、催奇性がある。
カーバメイト系の中毒症状は有機リン系と同じ症状だが、回復は比較的急速で慢性中毒の可能性はないが、環境ホルモンの疑いがある。

農薬の体への蓄積

農薬の生物や環境への影響の大きさが認識されるようになり、ここ数年の農薬取締法や食品衛生法の改定などによって、生物や環境への負担が大きく蓄積しやすい農薬は、登録や更新、使用もできなくなってきています。
農薬の蓄積性は、当然ですが人ではなくラットなどの動物で、どれだけ農薬が体外に出たのか評価されます。
それで分かっているのは、農薬が体内に入ると、おもに次のようなパターンに分かれる。
1.そのまま素通りして排泄される。
2.消化、吸収され腎臓から尿と共に排泄される。
3.消化、吸収されおもに肝臓で代謝、合成、分解されてる。
4.腸から吸収され血液から、肝臓、心臓を通り、全身へ運ばれる。
体内に入った農薬の排泄される量は、一概には言えないが約80%前後で、蓄積性は低いが体内に吸収はされるようです。

体への影響のまとめ

食品に残る残留農薬の量は、食品衛生法の基準内であれば、未知な部分もありますが、直ちに私たちへの害が出るようなものではないようです。
法の改正以降、残留農薬の基準を超える食品は、基本的に流通できなくなっています。
ただ心配なのが農薬を使用する人たちの農薬に対する認識の甘さです。
農薬の使用は、ラベルなどの説明に従って使用しなければいけません。ドリフト対策はもちろん、防護服やメガネ、マスクなどの安全対策をしなければならないものがほとんどですが、実際の着用率は20%を下回っています。
残りの80%強の人たちは、農薬が危険である認識がないばかりか、守られるべき使用方法を守っていません。
これはすごく怖いことです、市場に出回っている食品全てを検査するのは不可能です。
残留農薬の基準を上回る食品が流通している可能性が高いということです。
このところ作る側(製造する側)の認識の甘さから偽装などの事件が多いですが、こういったことと変わらないように思います。
通常の食品では、残留農薬の中毒などは起こることはないといっていいともいますが、加工されたもので、特に食品が濃縮されている加工食品は注意したほうがいいかもしれません。
この辺は自己防衛しかないようなので、信用の置けるものを選ぶしかないようです。
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