残留農薬

このサイトの内容について
輸入野菜からの基準値を超える残留農薬検出、有機栽培と偽っての農薬などの使用、使用禁止農薬の使用、間違った農薬の使用方法など。
農薬の使用は規制はされているもののそれを使う側のモラルによるところが大きいのは否めません。
食の安全への関心が高まる今日、私たちが口にする食品は安全でしょうか?
このサイトの内容は、あくまでいち消費者である運営者個人の視点による残留農薬の真実です。
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残留農薬の本当

農薬とは

田畑で農作物などを生産していると、その農作物を守るために使われる薬剤で、 農作物などに害を及ぼす、菌、線虫、だに、昆虫、ねずみ、その他の動植物又はウイルス等の病害虫の防護や除去する目的で使用される。
そのほか農作物そのものの成長の促進や抑制する薬剤も含まれる。
残留農薬とは、これらの農薬が農作物に残ったものを言い、その量は使用される農薬や使用されるタイミングにより異なる。
ちなみに、収穫前に使用される農薬などをプレハーベスト農薬、収穫後に使用される農薬などをポストハーベスト農薬と言い、ポストハーベスト農薬は国内では使用できないが輸入作物には使用されている。
ポストハーベスト農薬の使用目的は、輸送中のカビなどによる腐食の防止が主。

農薬の種類

農薬には様々な種類があり、約2万種とあるといわれていますが、農林水産省に登録されている数は約5千といった統計がある。
その農薬は、農林水産省で使用目的によって以下のように分類されている。
・殺虫剤
農作物を荒らす害虫を防除する目的に使用される農薬。
・殺菌剤
農作物のカビなどの菌による病気を防除する目的に使用される農薬。
・殺虫殺菌剤
農作物の害虫、病気を同時に防除する目的に使用される農薬。
・除草剤
雑草を枯れさせる農薬。雑草を枯らす農薬と農作物も枯らしてしまう農薬もある。
・殺鼠剤
農作物を荒らすねずみなどを防除する農薬。
・植物成長調整剤
農作物の成長を促進させたり抑制したりする農薬。
・誘引剤
害虫の好む臭いなどで誘き寄せる農薬
・天敵
農作物を荒らす害虫の天敵を使った一種の農薬。
・微生物剤
微生物によって農作物から害虫・病気等を防除する農薬。

農薬は必要?

農薬の種類で分かるように、農作物への病害虫等からの被害を防ぐために使われています。
以下の表に、農薬を使って栽培した場合に比べ、農薬を使わないで農作物を作った場合、収穫量はどうなるかの調査結果が出ている。
表1 日本の例
作物名 推定収穫減少率(平均)%
水稲(10) 28
小麦(4) 36
大豆(8) 30
りんご(6) 97
もも(1) 100
キャベツ(10) 63
だいこん(5) 24
きゅうり(5) 61
トマト(6) 39
ばれいしょ(2) 31
なす(1) 21
とうもろこし(1) 28
・作物名右( )は試験例数(1991-1992年に実施)
・社団法人日本植物防疫協会「農薬を使用しないで栽培した場合の病害虫等の被害に関する調査」(1993年)

この表を見る限り農薬は必要といえそうですが、この調査方法は、もともと農薬が使われていた場所で、雑草の除去、害虫の駆除などを行わないなど、ほとんど人の手を加えない極端な方法で行われています。
化学的な農薬を使用しないで、いわゆる有機栽培による農作物の収穫量は、減らないといった調査結果もあるようなので、必ずしも収穫量が減るとは限らないようですが、この場合は農薬を使用したときよりは労力がかかります。
生産者からすると、労力の削減と安定供給から農薬の使用が必要というでしょう。
消費者からすると農薬を使用するメリットはあまり感じられないので必要性を感じない。

農薬の過去と現在

もともと人は農作物を守るために雑草を刈り、太陽の恵みで殺菌し、害虫は天敵に任せていました。
そして焼酎や木酢液など、自然由来の病害虫を駆除する薬剤を、身の回りのものから手作りして害虫から農作物を守るようになりました。
蚊取り線香でおなじみの除虫菊で害虫を防除できることが分かり使用されていました。
石灰や硫黄、ボルドー液など自然に由来する殺菌作用のある農薬が使われるようになる。
現在は使用できないDDTという、安価に大量生産できる化学的に作られ、殺虫作用のある農薬が世界に普及します。
その後、BHC、パラチオンなど殺菌剤が普及するが、その強い毒性と土壌などへの残留性から今は使用禁止になっています。
1962年のレイチェル・カーソンの著書「沈黙の春」の反響で、消費者の農薬に対する意識が高まると共に農薬の規制が厳しくなっていく。
国内でも遅れ馳せながら、それまで生産者よりだった農薬取締法が昭和46年(1971年)に改正され、国民の健康や生活環境を守るためのものに代わっていった。
その為にそれまでの様な毒性が強く残留性が高い農薬は減り、人にとっても自然にとっても毒性や残留性などの低い農薬に移行していく。
しかし平成14年ごろ無登録農薬が全国的に流通し使用されていることが明らかになるなど、農薬の危険性に対する意識の低さが露呈したことにより、更に規制が厳しくなる。このため農薬の登録も厳しくなり、かつて2万を超える登録が、1万5千ほどが更新しいないなど、コスト面から期限が切れた農薬の更新が減っていく。
そんななか、輸入品の農作物の残留農薬が問題になるが、それを規制できる法律がなく、規制外の農薬を使った農作物等が国内を流通し問題となった。
現在はこういった事態を防ぐため食品衛生法の法整備が進められ、これまでのネガティブリスト制からポジティブリスト制に変わり、全ての残留農薬を規制できるような制度に変更された。
現在、天敵や微生物といった人や自然に害の少ない生物由来の農薬が開発され普及し始めている。

農薬は安全?

農薬の影響は、農作物や土壌だけでなく、河川、海等の環境へのドリフト(飛散)や流出、それらに影響を受ける人、家畜、魚介類などの生物とその影響はかなりの広範囲にわたる。
そのため農薬の登録や更新には、農作物への有効性だけでなく環境や生物に対する安全性を調べたうえで申請しなければいけません。
このように法律による安全策は取られているようです。
私たちが口にする農作物等の残留農薬についても規制があります。
農薬の登録申請時に提出される毒性試験の結果から、仮にその農薬を一生涯毎日摂取しても、危害を及ぼさないと見なせる体重1kg当たりの許容1日摂取量(ADI:acceptable daily intake)が算出され、食品や環境の残留基準とされています。
その検査方法は、輸入品は空港や港でほとんどが書類審査にて行われ、全体の10%が実際に検査されているようです。
国内産(輸入品も含む)であれば、市場に流通してるものをマーケットバスケット方式等による抜き取り検査が行われています。
このように農薬に関する安全策は取られているようですが、それだけ規制されなければ、農薬は人や環境にとって有害であることがうかがえます。
結局のところ農薬が安全かどうかは、そのほとんどが使う側のモラルによって守られるところが大きいようです。
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